こんにちは、navilisの徳山です。
前回は、税理士法人に入って
実際どうだったかを書きました。
今回は、その中身の話です。
国税OBとして何ができて、
何ができなかったか。
■ 何をやっているか
前回、経営支援は
売上ゼロだったと書きました。
今は、法人顧問と半々くらいです。
少しずつですが、
大きくなってきています。
それ以外に、確定申告の応援、
税務調査や法令の相談、HP作成、
社内研修。
記帳業務も最初はやっていましたが、
今はほとんどしていません。
経営支援の話は、
また別の回でまとめて書きます。
今回は税務の話です。
■ 諦めかけていた案件を、一点で覆した
税務調査の相談を受けたことがあります。
従業員の横領が発覚した案件でした。
正確には、もともと発覚していて、
一部は対応済み。
ただ、対応漏れがありました。
調査官は、いろいろな理由を挙げて
重加算税を認定しようとしていました。
所内はもう諦めかかっていました。
悪いことが起きたのは事実だから、
仕方がない、と。
でも、会社も被害者です。
納得がいっていませんでした。
そこで相談を受けて、
私が出した論点はひとつだけでした。
「その従業員の行為が、
納税者の行為と同視しうるか」
重加算税は、
「法人税の重加算税の取扱いについて」
という事務運営指針にもとづいて
運用されています。
単純な善悪では判定できない。
要件に当てはまるかどうかで決まります。
納税者の行為として
認定できないのであれば、
重加算税は課されない。
そこ一点だけを準備して確認したところ、
重加算税の認定は見送られました。
#4で書いたとおり、
私にとっての正義は
「正直に頑張っている人が、
馬鹿を見ないこと」でした。
立場は変わりましたが、
そこは変わっていません。
真っ黒なものを白だと
言い張るつもりはない。
でもこの件はグレーで、
しかも白に近いグレーでした。
会社は、被害者でした。
だから、調査官の痛いところを
一点で突きました。
■ 「申告書が書けないOB」だった
一方で、できないこともありました。
申告書の作り方が、
わからなかったんです。
調査をする側は、
修正申告しか書きません。
財務省にいたときは、
法令の仕組みしか勉強しませんでした。
でも周りからは、
「OBだから知っていて当然」と
思われる。
看板と実態には、ズレがありました。
まずはそれを埋めるところからの
スタートでした。
■ 同じ強みが、場所を変えて大きくなった
調査が天職だったことは、
前回も書きました。
ただ、税理士法人では、
同じ強みが国税時代以上に効きました。
理由は、自分ではなく周りにありました。
「調査で疑義があったら、
徳山に確認しよう」
いつからか、そう統一されていました。
周りに、記帳が得意な人がいて、
申告書が速い人がいたから。
だから、自分の持ち場が
はっきりしただけでした。
強み自体は、何も変わっていません。
変わったのは、周りとの差でした。
強みは、自分の中だけで
決まるものではない。
周りとの差の中で、
大きくもなるし、小さくもなる。
適材適所とは、
たぶんそういうことだと思います。
そしてもうひとつ。
それが成り立ったのは、
柔軟に動ける環境だったからです。
前回書いたとおり、緩い職場でした。
決められた役割がなかったからこそ、
自分で持ち場を作れた。
申告書が書けないなら教わればいい。
調査で呼ばれるなら引き受ければいい。
差があるところに立つ。
差がないなら、
別の役割を引き受ける。
その繰り返しです。
次回は、働きながら
税理士試験に挑んだ話を書きます。
navilis 代表 徳山侑紀


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