【私の履歴書#10】税理士法人編①〜転職先で発揮した傲慢さ〜

私の履歴書

 こんにちは、navilisの徳山です。
 前回は転職活動の話を書きました。
 今回から税理士法人編を
 数回にわたって書いていきます。
 税理士法人編初回は、
 税理士法人に入って
 実際どうだったか、の話です。


■ 転職先は、緩かった

 入社してまず思ったのは、「緩い」でした。

 国税も財務省も、ガッチガチでした。
 研修があって、カリキュラムがあって、
 先輩がいて、ルールがあって。
 それが「働くということ」
 だと思っていました。
 そうしなきゃいけないとすら
 思っていた。

 税理士法人には、それがなかった。
 中小規模の事務所で、
 国税OBが来た前例もない。
 こちらも向こうも、手探りでした。

 最初は戸惑いました。
 これで大丈夫なのか、と。

 でも、気づいたら
 普通に仕事していました。
 10年かけて染み付いたものが、
 1か月もしないうちに
 ほぐれていました。


■ 郷に従ってみた

 働き方も、まったく違いました。
 コロナ禍だったこともあって、
 みんな自由な時間に来て、
 自由な時間に帰って行く。
 (今もその時のままなので
 そういう文化だったのですが。)

 定時の40分前に出社したら、
 「そんなに早くなくていいですよ」
 と言われました。
 前の職場では、20分前でも
 「遅い」みたいな空気があったのに。

 戸惑いながらも、郷に従ってみました。

 仕事も、強みをそのまま
 生かせた感がありました。
 「調べる側」から「守る側」に
 変わりましたが、
 感覚としては裏表にするだけでした。
 天職だと思っていた税務調査。
 調査官の手の内を知っていたからこそ、
 守る側でも勘所がつかめました。

 財務省ではなじめなかった。
 でも、ここではすんなり入れた。
 自分はそういう人間だったんだと、
 この頃に気づきました。


■ 想定内の誤算

 転職してみると、どちらの意味でも、
 思っていたのと違うことがありました。

 良い意味では、忙しくなかった。
 税理士試験の取得を
 最優先に考えてもらえた。
 MBAへの進学もそうでしたが、
 まず2年間で税理士資格を取ってほしい。
 それまでは残業もほとんどなく、
 とにかく資格を取ることを
 最優先にしてくれました。
 (MBAについては
 また次の機会に詳しく書きます。)

 悪い意味では、経営支援は売上ゼロでした。
 力を入れているという話でしたが、
 実態はやっている感だけでした。
 でも、腹は立ちませんでした。
 向かい風すらない無風だったので、
 自分の力で変えられると思ったからです。

 黙々と作業をする職場でもありました。
 わいわいしているかと思っていたけど、
 そういう雰囲気ではなかった。
 これも、そういうものか、と。

 転職してみて違うことがあったとき、
 大事なのはそれが自分で
 変えられるかどうかを見極めること。
 変えられる余地があるなら、
 あとは自分次第です。


■ 「適度な遊び」という傲慢さ

 ハンドルには、遊びがあります。
 あれは、わずかにゆるく作ることで、
 細かい振動を吸収して
 運転を安定させるためのものです。
 転職したての頃の自分は、
 たぶんその「遊び」がありました。

 いったん受け入れることと、
 諦めることは違います。
 受け入れた上で、
 あとから変えていけばいい。
 それができると思っていました。
 これは、ある種の傲慢さだと思います。
 でも、その傲慢さがちょうどよかった。
 握りすぎていたら、
 きっとどこかで折れていたはず。

 気楽に生きることと、大事なところを
 手放すことは違います。
 折れてはいけないところは、きちんと握る。
 そのメリハリが、
 自分の選択の軸になっていることに
 気づきました。


 次回は、税理士法人での実務の話を
 より掘り下げて書いていきます。

navilis 代表 徳山侑紀

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