【私の履歴書#9】転職編〜転職活動で気づいた、現状把握の甘さ〜

私の履歴書

 こんにちは、navilisの徳山です。
 前回は、財務省で約束を反故にされ、
 退職を決断した話を書きました。
 今回は転職編です。


■ 税理士にならないと、終われなかった

 転職先は、最初から税理士法人に
 絞っていました。
 それには、単純な理由がありました。

 高卒で税の世界に入って、10年。
 その10年の証として、
 税理士資格が欲しかった。

 周りへの見せ方とかではなく、
 高卒で飛び出してきた自分への勲章として。
 それがないと終われない気がしていました。

 その当時、税理士として
 一生を終えるつもりは、
 正直ありませんでした。
 でも、資格は欲しかった。
 その矛盾しているようで
 矛盾していない気持ちが、
 自分の中ではっきりありました。

 国税OBには科目免除のルートもある。
 税理士法人に入って実務を覚えながら
 資格を取る。
 当時の自分にとって、
 それが一番自然な道筋でした。


■ 退職前に転職活動を終わらせた

 退職を決意した時点で、動き始めました。
 辞める前に内定をもらって、
 それから辞めました。

 無職になってから転職活動をすると焦ります。
 焦りは判断を狂わせる。
 「早く決めなきゃ」という気持ちが、
 本来の軸をずらしていく。

 それがわかっていたので、財務省在職中に
 活動することにしました。

 まず転職エージェントに登録。
 転職は初めてで、右も左もわからなかった。
 業界的にもエージェントを使うのが
 一般的だと思っていたし、
 とりあえず頼ってみようという感覚でした。

 余裕があるうちに選べるのなら、
 それに越したことはない。
 転職に限らず、そう思っています。


■ 自分のカードを正確に知る

 転職活動をしてみて、驚きました。
 書類が、めちゃくちゃ通りました。
 内定も4つもらいました。
 面接での反応が、意味がわからんくらい
 良かった。

 税務は「調べる側」にいました。
 財務省では、法律を「作る側」にいました。
 この二つを兼ね備えた人間が、
 税理士業界にほとんどいない。
 そういうことだったようです。

 自分を過小評価していました。
 自分のカードが市場でどう見えるか、
 把握できていなかった。
 現状把握の甘さを痛感しました。


■ エージェントは使える。ただし、理解した上で

 転職エージェントに
 「その年収では厳しいのでは」
 と言われたとき、
 「そういうもんなのか」と思いました。
 信じてしまいました。

 結果は全然違いました。
 完全に自分のリサーチ不足でした。

 書類がめちゃくちゃ通ったとき、
 「この人を信用しすぎてはいけない」
 とはじめて気づきました。

 エージェントが悪いわけではありません。
 彼らの報酬は成約で生まれます。
 早く決めてほしいという動機が、
 構造的にある。
 それを知らずに言葉を受け取ると、
 自分のカードを見誤ります。

 使えるものは使う。
 でも、相手がどういう立場で
 その言葉を言っているかは、
 自分で判断する必要があります。


■ 年収は大事。でも、それだけじゃない

 4社から内定をもらいました。
 それでも、5社目の最終面接まで行きました。
 まだ「ここだ」と思えていなかったからです。

 5社目の最終面接が終わったとき、
 最初に内定をくれた事務所に決めました。
 5社目は断りました。
 決め手は、裁量の大きさと
 業務の幅の広さでした。

 年収はもちろん見ていました。
 でも、年収だけで選ぶと入ってから後悔する。
 それはなんとなくわかっていたので、
 自分がどう動けるか、
 何をやれるかを軸にしていました。

 転職は、入る前に
 完璧な情報を揃えることはできません。
 行ってみないとわからないことは必ずある。

 それでも、自分の軸を持っておくことが
 大事だと思っています。
 軸があれば、何かがずれたときに立ち戻れる。
 軸がなければ、ただ流されるだけです。


■ 転職を終えて

 転職活動を振り返ると、
 大事だったことは3つに尽きます。
 一つ目は、余裕があるうちに動くこと。
 二つ目は、カードを増やしておくこと。
 三つ目は、最後は自分で決めること。
 どれも、やってみて初めてわかったことです。

 エージェントの言葉をそのまま信じて、
 自分のリサーチが足りていなかった。
 そういう経験があったから、
 「自分で調べて、自分で判断する」ことの
 大事さを実感しました。

 うまくいったことばかりではなかったけれど、
 それも含めて納得のいく転職でした。

 自分の道を決めるのは、結局自分です。
 誰かに背中を押してもらうことはできる。
 でも、その足を踏み出すのは自分でしかない。
 転職を通じて、
 そのことをあらためて確認しました。


navilis 代表 徳山侑紀

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